機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)とは、形のうえでの異常(胃潰瘍、胃がんなど)がないのに、慢性的(おおむね1ヵ月以上)に胃部不快感を呈する病気です。具体的には①胃痛、②胃の灼熱感(熱くなる感じ)、③早期満腹感(すぐお腹がいっぱいになる)、④胃もたれ、などの症状です。
原因としては自律神経失調があげられます。ストレスや疲れなどで自律神経が乱れると、内臓知覚が過敏になったり胃の運動機能が低下したりして、機能性ディスペプシアを起こしてしまいます。
腹部エコー検査や胃内視鏡検査(胃カメラ)で、形のうえでの異常がないことを確認して診断を確定させます。
治療の第一歩は自律神経を元気にすることです。そのためには十分な睡眠、規則正しい食生活など生活習慣の改善が大切です。そのうえで胃酸を中和したり胃の運動機能を改善させるお薬をお出しします。